セルフハンディキャッピングとは?言い訳の行動心理学

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普段はほかの人以上に掃除や片付けに無頓着なのに、試験や重要なプレゼンが近づいてくると、おもむろに机の上などを片付けだす人をよく見かけませんか?

まずはより集中できる環境づくりから着手しているのかーと、始めのうちは好意的に受け取れるのですが、次第にあれ?と首を傾げ始めるでしょう(笑)

その結果、十分に準備ができず、よいパフォーマンスができなくなった。なんてことはよくある話です。

このような、大事な役割が後ろに控えているにもかかわらず、違う課題に時間を費やし、自分で自分にハンディを課す行動は、セルフハンディキャッピングといわれます。

このほかにも、「昨日、寝てないんだよね~」という風に前もってうまくいかない可能性を言い訳として言っておくこともセルフハンディキャッピングに含まれます。

このような発言や行動は、私たちにどんな影響を与えるのでしょうか?

この記事では、セルフハンディキャッピングのメリット・デメリットを明らかにし、成功が不確実な事柄に対する最適な心構えを行動心理学を元に紹介します。

 

 

 

■1 セルフハンディーキャッピングとは?

 

 

大事なプレゼンの前に、「昨日夜遅くまで飲んじゃって頭働かないし、舌も回らないな~」という言葉を挟んでくるひとがいます。

ただ、話の前に雰囲気を和らげるためだとか、話を始めやすくするためだとか、様々な目的があると思いますが、今後のプレゼンの成功が不確実であり、その不確実性の前もった言い訳の意味を含んでいれば、セルフハンディキャッピングに当てはまります。

そのセルフハンディキャッピングは次のように定義されます。

 

「その行為によって自己のイメージが脅かされる結果が生じることが推測される場合には、将来のその時点で自分に有利な原因帰属がなされるように、あらかじめ特定の行為あるいは発言を行っておくこと」(安藤 1987)

 

また、セルフハンディキャッピングは、行動の種類によって、主張的セルフハンディキャッピングと遂行的セルフハンディキャッピングに分けられます。

 

 

主張的ハンディキャッピング

 

主張的ハンディキャッピングは、例えば、「昨日、ドラマを見てたらはまっちゃって、試験勉強もしてないのに睡眠不足だよ~」と、ただ主張するだけのハンディキャッピングです。

実際にはハンデを背負っていないのに補償のために言います。

この手のハンディキャッピングでは、当の本人は実は裏で勉強してきているかもしれません。

やっかいなケースですね。

 

遂行的ハンディキャッピング

 

一方、遂行的ハンディキャッピングは、上の例でいうと、本当に「ドラマを見てはまっちゃった」人です。

実際にそのハンディキャッピングを遂行した場合にあてまり、この遂行的ハンディキャッピングは結果として、次の日の発表の失敗の可能性を高めてしまいます。

遂行的ハンディキャッピングの最大の欠点として、課題遂行の確立が実質、低下してしまうことにあります。

 

しかし、これらのセルフハンディキャッピングは、日常においてかなり頻繁に使われています。その背景には、おそらく何らかのメリットがあるからでしょう。

続いては、セルフハンディキャッピングのメリット、デメリットを見ていきます。

 

 

 

 

■2 メリット・デメリット

 

 

デメリット

 

セルフハンディキャッピングのデメリットとして、上でも述べたように、課題遂行の確立が下がってしまうという点があります。

また、最近の研究結果では、セルフ・ハンディキャッピングが、否定的(マイナスの)評価を生じさせることもあるという以下の結果が報告されています。

 

セルフ・ハンディキャッピング行為者は観察者から自信がないとみなされ(池田1989)、

主張的セルフ・ハンディキャッピングは、好意を低下させるという報告(沼崎・和田 1990)

 

つまり、セルフハンディキャッピングは課題成功確率を低下させ、自信がないと思われ、さらに好意を低下させる可能性があるのです。

 

 

メリット

 

一方、メリットはというと、課題が成功しなくとも、「昨日、飲み会があった」と主張しておくことで、昨夜の飲み会のせいであろうと原因を転嫁できるし、逆にうまくいけば、酒を飲みにいって準備が不十分であったにもかかわらず、あれだけしゃべることができるのかと、能力の高さに変えることもできます

まさに保険を掛けるかのような効果があります。

さらに、最も重要なメリットとして、以下のような研究結果があります。

 

課題成功確率はセルフハンディキャッピングをしない場合に比べると低くはなるが、成功した場合には成功を内的、個人的要因に帰属しようとするという点では、成功を外的に帰属する成功抑うつよりも、自己評価をあげる可能性をもっている(Berglas 1985)

 

つまり、セルフハンディキャッピングは、課題成功確率こそ下げてしまいますが、成功したときにはその要因は自分にあると感じやすく、自信を高める効果があるのです。

成功する確率は低いものの、成功したらものすごい自信が沸く。

まさに、ハイリスク・ハイリターンというわけですね。

 

 

 

■3 セルフハンディキャッピングの応用

 

 

セルフハンディキャッピングには、たしかに多くのデメリットがあります。

しかし、全くネガティブな方法というわけではありません。

成功した場合に自己の評価を上昇させることができるという点では、評価することができます。

セルフハンディキャッピングを用いることのデメリットである成功確率の低下や他者からの否定的評価の可能性なども認知し、不安に対する防衛機制の方法の1つとして考えると、「昨日、寝てないんだよね~」というセルフハンディキャッピングは、リターンが大きいという点で意外と有効であるのかもしれませんね。

 

 

今回の記事はここまでです!最後までご覧いただきありがとうございました。

この記事のほかにも皆様のお役に立てるであろう記事を書いていますので、よかったらぜひそちらもご覧ください!

 

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